このタイトルは、10年ほど前に失明寸前にあったボクが手にした1冊。
故梅棹忠夫さんの失明後の闘病記。まさに「まだ夜はあけぬのか」だった。
当時は原因不明とされていたが、その病名は急性黄斑変性だ。
ボクは悩んでいた。
それでも案外大丈夫なもので、かなり視力は低下したものの10年を経過した。
梅棹忠夫という「知の巨人」に、しっかりと出くわしたのはそんなころだった。
いやこんな話になぜ行き着いたかというと実はモンゴルだ。
今年のルートの楽しみは「東」だ。東に行くだけ行けばホロンバイル草原があり、その先にはノモンハンがある。大興安嶺の西だ。
大興安嶺、確か探検隊の話があったなあ。。。そう、子供のころむさぼり読んだ山の本、今西錦司だ。梅棹先生も今西門下だった。いうところの京都学派だ。
彼らほど遊牧民やモンゴルの研究をした人たちもいないなあ。。。とまあそういうお話だ。
決まって彼らは山に登っていた。不思議だと思ったが、やがて彼らの言うフィールドワークとは、山登りと同質だという事が分かった。
モンゴルでラリーを始める1年ほど前に、京大の国立民俗博物館に遊牧民研究の第一人者である松原教授にお話を伺いに行った。
奇遇なことに松原先生は、いまでは松山市の子規記念館の館長でもある。
20年も前の話だ。
赤松カメラマンが最近お目にかかって、20年前の話をしたら覚えられていたよ、とか言っていたなあ。。
教授はまだ乳飲み子の娘と奥さんと3人で、シルクロードを確かトルコだかイランだかから歩いて数年がかりの旅をしている。
京都学派の言うフィールドワークの凄まじさを感じる。
また話は変わる。モンゴルとは蒙古という。蒙昧で古い、という蔑称のようでもある。
「蒙」とはまあ、「目が見えているはずなのに見えていない」そんなイメージだ。
「夜はまだあけぬのか」は、なにか今の日本人の陥っている蒙昧な感覚を覚醒させる。
さあ、でもまあモンゴルの大地は、まだ氷に閉ざされているか。。
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