No.0253 – Organisation Voice 2001/02/27


最近思うんであるが、モノの価値がわかりにくくなって久しい。いや価値ではなく正確に言うならば、価格である。価格破壊!とかもてはやされて、それはアジア諸国の工業生産技術の向上や、もちろん1円でも安い生産価格や労働力を求めて彷徨する日本企業の、いわゆる企業努力の賜物ではある。「利は元にあり。」と、つまり安く仕入れれば仕入れるほど儲かる、という原則なのだ。

しかしそれがもたらしてる現状は何か、と気がつく企業はまだ少ない。ある過疎に悩む町の方とお話をした。もちろん過疎に悩まない地方の小さい町村は、稀なんだろうけど。で僕の意見「人口はその町や地域が養える人口を、自動的に調整する機能があって、5,000人の町には5,000人を養うだけのポテンシャルしかないんだと思いますよ。企業活動も同じことがいえて、100人の社員のいる企業が雇用促進で社会に貢献したいと思い立って、仮に1,000人を採用したって成り立たない。人口とはそうしたもんだと思います。ただ地球人口はどうしたものか。」

何が言いたいのかわからなくなった。田舎の人口が減って、都市部の人口が増えるということは、つまり第一次産業従事者が減って、サービス業従事者が増えてるということ。最近旅をして思うことは日本の原風景は、田んぼや、漁港、手入れの行き届いた森林やそこに暮らす人々の息遣い。そして大きな問題のひとつは、そうした原風景の喪失ではないのか、と思う。食糧危機が眼前に迫る日本も、今の経済危機の対応も出来ずに、山河を枯らしてしまって行く。海外から来る食糧が安いから、海外で生産したら安いから、ならいっそ政治家もサッカーの監督のように海外から雇ってくればどうかねえ。カルロス・ゴーンなんていい仕事をするぞう。

今僕たちが立ち返って反省するのは、もう一度日本という風土を、見直すこと、再発見すること。そして決してオフロードライダーは環境破壊者や、なにかの加害者ではない。むしろ哲人のようなものだと思ってもらえれば良い。環境破壊をし尽くした人たちは、たくさん居る。そしてその人たちは平均して個人的には豊かである。つまりこの国の豊かさとは、そんなもので、豊かさの量なんてほとんど一定で、皆が豊かになるなんて幻想なんじゃないだろうか。だからって保護主義に走れといってるのではなく、バランスよく作り、住み、遊ぶ。それが今の僕たち日本人に必要なことだと思う。賢者はわれわれである、といういままでなかった社会との構図が見えてきたようにも思う。


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