2015/07/22(水)
「時間の量で、さまざまなものが変わる。」
北海道4デイズ、素敵でしたね。
SSERが提案するこうしたラリーなどのイベントは、ほとんどが数日間の生活を共にしなければならないようなことばかり。
1日目は何となく、みんな強そうに見えたり速そうに見えて、ちょっと心配。
2日目くらいになるとバイクとゼッケンで、顔が分かりはじめて、夜の食事で席が同じになって話しはじめたり。
CPの開設時間待ちで、腰を下ろして世間話をしはじめ。ガス欠で助けてもらったり、困ってた時に声を掛けてもらったり。
微妙にリザルトなんかも話の中に。
崖からずっこけたときには、みんなで助け合って。徐々にラリーという「集う」という意味が濃厚になりかけ、その競技の輪の中にいる自分の居心地の良さが大きくなっていく。
それがクロスカントリーラリーの大きなひとつの側面。誰と戦っているのではなく、そして自分と戦ってるのでもなく。
ルートブックの向こう側にある、次の風景に向けて、またその次の風景に向けて真剣になるほどに、もう同じ大会に参加した者同士は不思議な連帯感に包まれていくという経験。
それは時間の量によってもたらされる素敵なプレゼント。
北海道4デイズは来年10周年記念大会を迎えます。10年前に斎木校長と交わした約束は、なんとなく果たせたような気がします。
「1度だけやるのなら簡単だけど、やるなら続けよう。」そんなことでした。時間の累積は、さまざまなものを熟成させて行きますが、人の心は熟成もせずにいつまでもあの時のまま。。。
2015/07/13(月)
「台風大接近!!北海道4デイズ・ウイーク」
まあ毎度のことながら、イベントと悪天候の関係はマーフィーの法則にも似て、悩むと悪い方に。あまり考えなくても、比較的悪い方向に、向うことが多いんです。そこでボクは「天気のことは一切考えない」という作戦に出ています。
それは良いんですが、久しぶりに考えないといけない状況に。。
というのも台風11号!北に向かう交通機関に大きな影響を出すんじゃないかということです。
本部隊は週末までには北海道に移動しなければならない!
ひょっとすると日本海フェリーは・・・
すると
「大丈夫です、欠航したら走って行きます。」
と意気軒高。。
では飛行機で入るボクタチは?
結構やばそうなので、ちょっと悩んでます。
が、しかし問題は多くの参加者!!のみなさん。
十分情報に留意してくださいね。
というのも狙いはずばり台風一過の絵に描いたような素晴らしい天候!!
40kmのSSも、森の中の柔らかな林道も、すべてが輝いてるはず。。
2015/06/29(月)
「あの!アセクラムを彷彿とさせる、スガワラ峠逆登行」
パリダカール時代の話しで恐縮だが、アルジェリアのタマンラセットに至るルートにはホッガー山脈にアセクラムという難所が待ち構えていた。(赤松カメラマンのアセムスタジオというのはどうもこのあたりの名前を取った節があるのだが)標高2700mのアセクラムに登るラリーマシンたちはまるで求道者のような姿だった。岩だらけの困難な登り道でスイッチバックを繰り返していた。ボクがはじめて出たParis-Dakar1988は、なんと1000kmの行程でこのアセクラムを越える。
ガストンライエがDRZでマシントラブルで止まっていたのもこのアセクラムを越えてようやく砂の大平原に出たあたりだった。
ともかく、前の夜からラリーには緊張感が漂っていた。「何か明日はやばいらしいぞ」何も知らないボクタチは「???」だったが距離だけは「死にそうだなあ・・」とは思っていた。
アセクラムを地図で良く見ると小さなマーキングで、エルミタージュド・シャルルドフーコーの文字がある。フーコー牧師の隠棲所がそこにある。彼のさまざまな物語をこのあと知ることになるのだが、ラリーのコンボイを求道者のそれと感じたのも、フーコーの話しからだったろうか。今日の一枚はアセクラムに挑む、ガストンライエとアセクラムから見るホッガー山脈の有名なワンカット。。
さて、ラリーモンゴリア2015ではエタップ2-SS2でこの標高2700mのアセクラムと同じ、いや全く同じというよりもさらに過酷な、まあ「あのアセクラム」が待っている。試走のマシンは4.5Lのパワーを存分に使って、スガワラ峠の逆走に成功するはずだった。しかしその斜度には挑めど・・・・・・登れなかった。直登ルートが不可能であれば断念してルートを根本から直すことだ。。しかし実は少し手前から、右に巻道のようなものがあるのをボクタチは知っていた。そこは想像を絶する困難な道で、下るのにもその数キロを何時間もかかった
記憶がある。まあこれを今回ルートに採用して登ることになるのだが、なんとも大きな岩のゴロゴロした登りは苦しい。しかも標高は間もなく3000m。
この日は、あのタマンラセットまでの1000kmの道のりを彷彿とさせる。テクニカルでハードなラリーモンゴリアがまた戻ってきた。。