ROUTE INFORMATION – HOKKAIDO4DAYS 2017

7/14 fri. DAY1 芦別~日高
TOTAL: 153.71km DIRT: 32.79km

雄大な十勝連峰を正面に富良野盆地を駆け抜けます。走り応えのあるダートの後、まもなく最初のスペシャルステージです。雨が降るとスリッパリーな箇所も出てくるでしょう。SSの開設時間は、少し遅めになっているはずなので、ここまであまりペースを上げないように注意してください。SSが終わったらまもなくビバークです。アウトドアでのBBQを用意しています。

7/15 sat. DAY2 日高~十勝~弟子屈
TOTAL: 473.52km DIRT: 93.71km

長い一日の始まり。スタート時間も早くなっています。スタートしてまもなく最初のスペシャルステージ。その後、峠を越えて、大雪山へと入っていきます。十勝平野のCPを過ぎ、さらに南下しながらダートを走りつないで太平洋岸へ。晴れていると水平線が丸く見えるような雄大な景色。大河の流れ。2つの目のスペシャルステージのあと、まだまだダートを走ってビバークに向かいます。飲料水、携行食の準備は余裕を持ってください。

7/16 sun. DAY3 弟子屈~知床~大雪
TOTAL: 515.19km DIRT: 60.59km

長い行程が続きます。スタートしてまもなくスペシャルステージ。その後北方領土を望む海岸に出ます。112.42kmの漁村では、この季節だけ楽しめる名物のシマエビを賞味するか、あるいは、176.83kmの露天風呂を試すか、または知床の名所を訪ねるか…。それほど時間に余裕はないものの、ひとつぐらいには立ち寄れる程度の時間設定で、知床半島の出口にCPを設定しています。タフな行程は後半に続きます。林道のナビゲーションは慎重!!!489.58km地点は右折のコマ図ですが、燃料に不安がある場合はいったん左折して国道に出て給油してください。SSのあとまもなくビバークです。

7/17 mon. DAY4 大雪~十勝岳~芦別
TOTAL: 170.82km DIRT: 35.66km

ビバークを出てまもなく今年最後のスペシャルステージ。大雪山麓を縫うように走ってやがて十勝岳の懐へ。有名になった「青い池」の近くも通りますが、もうみなさんはフィニッシュへの思いが強くなっているかもしれません。山上の露天風呂も通過します。こっちのほうがおすすめかも。フィニッシュの直前が、なかなかテクニカルなナビゲーションで、ちょっとしたダートも走ります。最後まで安全運転を。

北のまほろばを思う – HOKKAIDO4DAYS 2017

津軽海峡には、本州と北海道を隔てる「ブラキストン線」というものがあります。棲息する動植物の種類がここではっきりと分かれるという生物上の線です。この線より東。つまり北海道、北方領土を含む島々、サハリン(樺太)に分布する動植物群の一部は、本州以西にはいませんよ、ということです。逆にツキノワグマやカモシカは北海道以東にはいません。これは自然相の違いそのものです。その違いがよりはっきりと感じられるのは、北海道でも北の地方、また東側になるでしょう。太古から変わらずに吹き付ける貿易風は、総じて地球の陸地の西側を断崖のように削り、東側を、ゆるやかで幅広い砂地にしてきました。そのためにオホーツクに面した海岸には砂嘴や汽水湖が多く見られます。アムール川に発し、毎年北海道に接岸する流氷は、ユーラシア大陸の滋養をたっぷりと運んできて、多くの海の幸を育み、人々の暮らしを豊かにしています。広い道東の内陸部は寒冷で畑作に適していないため、その代わりに酪農が盛んで、見渡す限り牧草地という風景を、みなさんは走ります。ですが、海岸に出ると、人々の営みが盛んであることに気がつくでしょう。司馬遼太郎は、縄文時代のオホーツクを「これほど人が暮らしやすいところはなかっただろう」とし、これを「北のまほろば」と呼んでいます。まほろば、とは、素晴らしい場所、豊かな土地というほどの意味です。当時と同じ恵みを人々は受けて暮らしています。時代は変わり、生活様式も大きく変わったように見えますが、私たちは結局は、大地と海の恵みによってしか生きられないのだということを感じざるを得ません。

北海道は昨年8月に大規模な水害に見舞われました。主要な幹線道路も多くが寸断。石狩地方と十勝地方をつなぐ大動脈である国道274号線日勝峠は、現在も通行止めが続き秋の開通を目指して懸命の復旧工事が続けられています。災害の爪痕は、特に山間部に多く見られ、そのため今年のラリーのルートも、おもうような設定ができなかったというのが正直なところです。が、それでも全体としては、充分に北海道の旅、オフロードライディングを楽しんでいただけるものになっていると思います。ルート設定にご協力いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。それでは、安全運転で良い旅を。