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No.102
2005/04/06

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旅の楽しさ

■旅先での食事ほど楽しみなものはありません。「旅?」。といっても、ぼくの場合は、ほとんど仕事のために、目的地に向かい、そして戻ってくるだけなので、これを旅といっていいのか、少々疑問ではありますが、でも、その目的地に行く、そして帰ってくるという過程が、けっこういいかげんなので、自然、旅のようなハプニングも多く、なかなか楽しめるのであります。

■旅先では、思うままに動けないものです。ああしたい、こうしたいということがあっても、特に異国では、言葉や慣習の問題もあって、なかなか思うように事が運びません。食べたり、飲んだり、休んだり、寝たりということも、自分のペースでできるようになるには、その土地にある程度慣れる必要があり、やはり思うままにはならないものです。だから「はあ、やっと横になれる(その日の宿が見つかったとき)」「はあ、やっとキップが買えた(あちこち長距離バスのターミナルを探して、ようやく目的地行きのキップを手に入れたとき)」。いろいろな「やっと!!」がありますが、なんといっても一番うれしいやっとは、ホテルを見つけ、荷物を部屋に入れてシャワーも浴びた。そしてようやく人心地がついて、ホテルの小さなバーのカウンターの前に立ち、ビールを注文する時です。

■その土地その土地でさまざまビールが楽しめるのも、旅の楽しさのひとつ(というかかなり大きな楽しみ)。日本は高温多湿であるせいなのでしょうか、それともビールという飲み物が占める意味合いの違いなのか、国産ビールの味は、実にライトで薄味ですが、ヨーロッパのビールは濃い味で、ずっしりと飲みごたえのあるものがたくさんあります。そして日本でいうところの「地ビール」的なものが普通に飲まれているのも楽しみで、まったくこたえられません。

■でもそんなふうに、旅先でのビール、また食事が美味しく感じられるのは、思うように事が運ばないことの連続の先に、やっとたどりついた「やっと!」の充足感や、安心感からくるものなのかもしれません。単に、歩き詰めでハラペコになってからようやくビールにありつくことが多いからだけかもしれません。でも、そのことを言えば、ツールドブルーアイランドの毎晩のビバークでのビールのことも忘れられません。朝からずっと走り続ける毎日。ビバークは、大抵、夜のスペシャルステージを終えてから数十キロという位置にあったものでした。スペシャルステージで噴出したアドレナリンが、まだ完全には消えていない頃、とるものもとりあえず、ビール! そして仲間たちとの語らいが始まります。

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