1.ルート

『夢に見たゴビは蜃気楼のような砂丘に似て・・・「Dreaming Gobi, Mirage of the dune」』

2012年のラリールートは、幾つかのデューンを越えながら南へ進みます。中国・新疆ウイグル自治区国境が見えるほどに近づきます。そして恐竜の谷やゾーモットというラリーの名所のさらに南西を探検したいと計画しています。多くは自然保護区でラリーは無理にそのエリアには侵入しませんが、全く人の気配のないエリアというのは、不思議な静寂が荒涼とした大地が広がっています。

夕陽の時間帯には神々が舞い踊ってるのかというほどの光のスペクタクルが訪れます。そして、驚くほどのフラットでハイスピードなゴビハイウエィを駆け抜けることでしょう。

 

1-1 ルートブックとタイミングチャート

ルートは最終的に2012年6月に1ヶ月間にわたり行われる最終試走にて決定される。2012年大会は、陽炎を追いかけたチンギスハーンの軍勢の姿をキーコンセプトに、果敢にゴビ砂漠に向かう。ルートは最長でも4000kmを越えることはない。決定されたルートはルートブックとして印刷製本され、可能な限り早く参加者の手許に届ける。

ルートブックと同時にラリータイミングチャート、ルートマップなどが支給されラリーの進行についての概要を把握することが出来る。またGPSポイントのチャートも同時に支給される。

タイミングチャート
ここでは毎日のラリーの距離、スタート時刻やCPの位置などが記載されていて、大きな変更がない限りこの計画の通り進む。

1-2 ブリーフィング

ラリーでは毎朝スタート前30分に大会本部前またはレストランテント前でブリーフィングが行われる。レストランがあるビバークではレストラン内で行われる。

その日のルートのコンディションなどの注意箇所など大切な注意事項が伝達されるので必ず参加すること。日本語、英語、モンゴル語などで行われる。ブリーフィングはコースディレクターである山田徹が行う。こうした情報は大会本部前の掲示板にリザルトなどと共に貼り出される。

2 燃料と給油

2-1原則

この大会では原則として、モンゴル国内にあるガソリンスタンドで参加者各自がガソリン、オイルなどを用意する。しかしこれが困難な地域ではビバークとRCPと呼ばれるラリーコース上のCPにて主催者が給油をする。この場合の給油は無料で行われる。

2-2品質

燃料は全てロシア製であり、手に入れることのできるガソリンはA-92またはA-96という銘柄のもので、主催者が用意するものはA-92である。ディーゼルは国内で夏用軽油は1種類しかない。

2-3 RCP(レストコントロールポイント)

CPに給油が可能にしたもので主催者がタンクローリーを用意する場合と、ガソリンスタンドを使用する場合がある。RCPでは1時間の給油に付帯する休息が義務付けられていて再スタートは到着時刻の1時間後でありスタート時刻からは秒以下が切り捨てられる。給油が終わったら直ちにローリーから離れること。

2-3 航続距離

この大会では全ての参加者に280km以上の航続距離を求めている。主催者は常にこの範囲で給油が可能なような体制を整える。

3.水とランチパック

3-1 水の携行量 

この大会ではエタップごとに最低必要な水が定められていて参加者は必ずこれ以上の水を持ってスタートしなければならない。特にゴビステージでは、これに加え各自で用意した塩分の摂取が不可欠である。万一水を大量に消費した場合はRCPで補給を受けることが出来るが、場合によっては量が制限されることがある。

3-2 ランチパック

毎朝スタート前に、水のペットボトルと共にランチパックを受け取る。ランチパックには塩分の補給やエネルギー補給に役に立つ高機能食が含まれているので、必ずこれを持ち各自で用意した非常食は真の非常事態まで消費してはならない。

3-3 ランチパックのごみの回収

ランチパックのごみは必ず全て持ち帰ること。翌日のランチパックは前日のごみの回収が条件であり、ごみを持ち帰らなかったものにはランチパックが支給されない場合がある。

4.安全

4-1 大会の安全のため参加する者にはエマージェンシーのマニュアル「The TRIPLE CAUTION for your Life」が支給される。

4-2 医療

2から3名の医師が大会中をカバーする。常に1名はヘリにて上空で監視し、1名はオンコース上でメディカルカーに乗車し後方から進行している。大会本部横にはメディカルテントが用意されていて、簡易なレントゲン、手術用具なども用意されている。チーフドクターは非常に高名な心臓外科医・救急救命医である。

4-3 捜索

参加者は決められたルートを走行しなければならないが、万一コースを外れて復帰が困難な場合、またルートを外れて負傷する場合などのリスクが考えられる。そのため主催者と緊急連絡をするためのイリジウム携帯の所持が義務付けられている。また2012大会では衛星を介した位置情報システムの導入が検討されている。

4-4 救助と移送

緊急を要する場合は、主催者はヘリにて直ちに回収しウランバートルまで空路輸送をする。この際にウランバートルの病院の手配を行い同時に状況に応じ帰国便の手配を行う。

4-6 ルート上の安全

ラリールートは、少なからず村を通過する。村の中などでは速度規制を行い40km/hを遵守するように呼びかけている。主催者がモニターし違反者に大きなペナルティが課せられる。またルート上には羊、ヤギなどの動物も多く安全確保は参加者に委ねられる。

4-7 ルートクローズ

ラリー最後尾からZ1のゼッケンをつけたHINOカミオンが走行しマシントラブルなどの参加者を回収する。

5.車両の改造と主催者によるアシスタンス

5-1.FIA/FIMの規定に順ずる。特に安全にかかる項目は絶対である。

5-2.必要な装備。

AUTO/MOTOとも確実な距離を測るシステム、単位は10m単位。ルートブックには123.45kmというふうにkmで小数点以下2桁までが表示される。MOTO部門ではICOなど、AUTO部門ではテラトリップなどが推奨される。またMOTO部門ではルートブックホルダーが必須であり、取り付けに関しても視線の移動を少なくするなど専門的な技術が求められる。両部門とも火災のリスクを抑えるため燃料ホースなどの固定に関しては充分な対策が必要。もっとも好ましいものはエアロクィップタイプのコネクティングシステム。ホースバンドの場合は金属製のバンドをWでかけなければならない。またバッテリーは不燃材で隔壁を作ることなどが求められる。

5-3.主催者によるアシスタンス

AUTO参加者は常に2本のスペアタイアを競技車両積んでいなければならないが、このほかには主催者が1台につき2本のスペアタイアを各ビバーク間を搬送する。またこれと同様に原則として一人当たり30kgの荷物が無償で輸送される。これを超えるものは有償で輸送される。
MOTO部門は4本のタイヤ(ホイールが組みつけられたものは2本以内)と30kgの荷物が無償で郵送される。
各部門とも使用するダッフルバッグは指定され、主催者が供給する。

6.現地へのアクセス

6-1.国際貨物輸送

モンゴルへのアクセスは陸路のみに限定され非常に混雑し、かつ関税などを含めその手続きは困難である。この大会へ車両などを各自の手配で送るものはATAカルネを使用することを強く勧める。

6-2・帰国貨物

ATAカルネを使った場合、入国時の貨物と帰国時の貨物のリストが完全にマッチングしていなければならない。このため消耗したタイヤも必ず持ち帰ることとなる。また帰国貨物にお土産などを追加して混入しないように気をつける。

6-3.参加者の航空便などの手配

この国はアクセスが非常に限られ、ラリーのある夏の繁忙期は航空機の手配に難航することが予想されるので、早めに手配をすることを強く勧める。

さあ、素晴らしいラリーモンゴリアの世界へ。

 
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