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08/10/17 ハルキフ-オデッサ 685km 「海へ」
豊かなウクライナの大地を駆け抜けると、南下するにつれ気温も上がりまるでアンダルシア地方を走っている錯覚にとらわれるほどだ。なるほど黒海沿いのこの地がリゾートなのが分かる。そしてさらにオデッサの町に向かうと、かつてのパリダカのころ感じた冬のパリから、暖かな南フランスの町に着いたようだ。町の佇まいは古く、エカテリーナ女王の手により建設されたオデッサは、ナチスに徹底的に破壊されたとはいえ、ロマノフ王朝の深い美意識と哀愁とが漂うではないか。
そして我々はついにユーラシア大陸を渡り、天津以来「海」に着いた。洋の東西を分かつ10000kmは、こうしてシルクロードを通じて結ばれていたのだ。
ひとつのゴールにたどり着いたようだ。
ところでウクライナは要注意だ。とにかく経済発展と豊かさに満ち溢れている。その根底にあるのは農業生産の豊かさだろう。近年の温暖かも追い風で農業生産量も急増中。小麦などの囲い込み?輸出規制で海外から批判を受けているが地元の人間に聞くと「そんなの勝手な話だ」と言う。それはそうだろうと思う。
そのさらに根源を探ると「水」の豊かさだろう。ロシを貫くボルガもすごいが、ウクライナも巨大な川が流れている。今日の昼食を摂った黒海より300km以上の内陸部でさえニェプロ川は明石海峡より大きい。さらにアゾフ海にも大河が滔々と注ぎ込んでいる。
水は21世紀の石油だろうと思う。いや石油には代替があるが水にはそれがあるまい。
農業生産には大量の水が必要だ、工業生産にももちろん必要だ。
つまりこの旅で感じたもの。それはロプノールやアラル海に表される水を失いつつある中国、カザフスタン。そして豊かな水の恵みをふんだんに享受するロシアやウクライナ。
さらに温暖化が利して?農業生産性の上がるこの大地が、いつの日にか世界を動かすに違いあるまいと思う。
旅は明日の休日を経て、バルカン半島の横断に挑む。かつて世界の火薬庫と言われたこの半島は21世紀の今、つまりあの激動の1989年から20年たった今どのような表情を見せるのか。残された国々はモルドバ、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、ギリシャ、そしてエーゲ海クルーズでイタリアだ。うらやましいでしょ?
最新更新時刻 10/18 16:02 |