No.0176 – Organisation Voice 2000/10/20

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中国の諺に「山、高きを尊からず、木の多きをもって尊きとする」ってのがあってどこぞの育毛薬の広告のコピーに使われてましたが...。この諺は実は日本人にはピンとこないのです。が、ひとたび中国を走ってみると山に木がないこと...。昨日から書いてますが、中国は人口爆発で耕地は激減、平野部の少ない肥沃な土地に宅地、工場、道路、ゴルフ場が次々と建設され耕地は85年には9500万haあったものが近年では300万ha/年以上のスピードで減少を続けている。毛沢東時代には「耕作が可能なら先祖の墓も耕せ」という食料大増産の政策がすすめられてたものが、再び減少。しかもこの人口圧力と大増産政策とで土壌侵食、砂漠化が決定的。1990年代の10年間で24万haが砂漠になった、四国の2倍の面積である。

そして冒頭にも書いた森林。その文革時代に混乱と農地化で大きく減った森林はそののち70年代~80年代にかけて植林が進んだものの80年代以降のバブル経済で再び乱伐が進み、せいぜい国土の10%あるにすぎない。森林破壊は土壌流出を促し、表土の流失面積も莫大であるという。そして例の世界最大の三峡ダム(だっけ?)の建設も進んでる。おそらくこれだけの表土流出では、そのダムも早晩、環境破壊のシンボルになるか、巨大災害のトリガーになるに違いないと思う。ずっと思ってたんだけど春から夏にかけて飛来する黄砂の量って年々増えているんじゃないだろうか。かつては「きょうは黄砂がひどい」なんて日があったくらいですが、今じゃ春先の風景写真は全く撮れませんものね。で、もとは西日本だけだったでしょ、黄砂って。今じゃ関東まで飛んでってるでしょ。遅れてきた中国、開発技術だけは先進国の最先端のそれをどんどん採用してる。そして大量消費を支える大工業地帯。世界中の大手企業が進出し、まるで毛沢東が言ったよーに「可能であれば先祖の墓でも...」的に「可能であれば(もしくは儲かるのであれば)自分達の未来を売ってでも...」となってるような気がします。あゝこんなこと考えるとバイク乗ったり、ラリーしたりできなくなっちゃう。しかし「バイクに乗らない」という選択もあるってことは、まぁ、というようなトコロまで考えが言ってしまうよー、っていう事をこの前は書いちゃったの。環境問題、タイヘンです。

きょうの1枚
ナンチャッテって感じはしますがNISMOからポスターが1枚届きました。で、電話します。「欲しい!100枚くらいゆずってくれ!」って。そーとーイイです。来年は僕も出たい。と言ってまた叱られました。

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