道北の広さを感じる4日間


HOKKAIDO 4DAYS COURSE DIRECTOR’S VOICE
Text by Hisashi HARUKI

北海道を走るためには、いかに足の速いラリーバイクであっても、4日間というのはどうも短い。そんなことを回を重ねるたびに感じています。できれば5日間、6日間という日程で思う存分、この大地を走ってみたい、と。一度にくまなく走ることはとてもできませんから、どうしても開催エリアが、その年ごとに偏ることになります。ここ3年ほどは、弟子屈、釧路と、道東を中心にルートを広げました。白糠から釧路に至る道から望んだ太平洋の青い地平線、大きなヒグマとの遭遇、大雨の中を走った長い林道、等々、たくさんの思い出がフラッシュバックします。

そして今年は、久しぶりに道北だけで完結するルートを選びました。北海道4デイズが始まってから12年。ぼくはなぜかいつも道北の試走で距離感を失ってしまいます。それは北に向かって先細りしている地図による錯覚なのだろうか、と思ったり。走ってると、あっというまに距離計の数値が進んでしまい、気を付けないと1日の行程が700kmに迫るようなことになったり。もちろん、今年はそんなことはしていませんが、きっと道北の広さを感じる内容になっているはずです。

皆さんは、2度、オホーツクの美しい景色に出会います。宗谷岬からわずか40km先に、サハリンのクリリオン岬を見るかもしれません。今は、国境という人為的な線によって隔てられている二つの島は、本当は、ひとつの大気圏を持つ双子星のような存在だということを思ってください。アムール川に発する流氷は、二つの島に等しく届き、太古から豊かな海の幸を共有して祖栄えてきました。オホーツクという名前も、二つの島が共有するものです。その白い海岸に立った時、きっと、そのことに思い馳せてください。

実は、この原稿を書くために筆を持った時、ぼくはひどい落胆の中にいました。7月3日から道北地方を襲った大雨の被害が想像を超えて深刻であることがね各自治体からのご連絡によってわかってきました。林道、道道だけではなく国道も橋の崩落や崖崩れによる通行止めが出ています。すでにコマ図が印刷されていますが、この後、多くの変更が必要となり、せっかく作ったルートをどれだけ楽しんでもらえるかわからない状況です。なにより被害に見舞われた皆さんの生活が心配です。

ラリーは、しかし数日後に迫っています。ぼくたちは全力でゴールを目指すでしょう。ぼくたちは故齋木達雄先生のお導きでここに至りました。チャレンジ精神に溢れる参加者の皆さんとであれば、どんな困難も笑顔で乗り切れると信じています。今年も、北海道の一番いい季節を堪能しましょう。

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