No.0510 – Organisation Voice 2003/05/13

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僕の住む松山は、道後平野にある。そこには2本の川があって、重信川と石手川という。どちらも、そんなに長い川ではなく重信川は伏流となって、年中ほとんど水がなく、中流域では湧き水となって、あちこちに美しい泉を作っている。そんなことからこの川は市民の水瓶とはならず、一方の石手川は、上流にダムがあって、いつも底の方にチョロチョロと水が溜まっている。市民はこのダムの貯水率に一喜一憂し、雨が降ったといえば「40%になった」「いや安心できない」という風にやっている。

通勤途中でこの川を渡るのだが、まさに水なし川で、台風の後でもじゃなきゃあ水が流れているのを見ることは少ない。つまりは慢性的な水不足の街なのである。選挙の度に水の問題は争点のひとつに挙げられるのだが、なかなか決着を見ない。漁業権とか水利権とか、権利を主張する人たちの存在も少なくない。地球規模では、淡水が不足しているといわれている。愛媛にある東レの工場では脱塩のための逆浸透膜なんかを作っていて、よその県や市には納められているらしい。「室戸の海洋深層水」なんてのもこの膜のおかげだそうである。

日本を旅して最も印象的なものが川であり、水である。その存在がことさらに日本の美しさを引き立てているといっていい。こうした美しい環境を残すために出来ることはなんなんだろうか。旅をするだけでなく、SSERではこれからの未来に残すもののために、次の仕事に取り掛かろうと思う。興味のある方はメールなどお便りをお寄せください。

きょうの一枚
奄美からの一枚。

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