No.0538 – Organisation Voice 2003/08/14


ウランバートル便り – IT技術は、世界を小さくしてしまった。ここにいてもヨーロッパの猛暑も心配だし、いまだに梅雨明けが宣言できないという東北地方の、今年の稲作も心配だ。先の台風は奄美から北海道にまで日本全国に被害を及ぼしたことも、すべて知っているわけだが、日本にいてはわからない情報も数多い。ロシアやヨーロッパのテレビもこの国では普通に見えるし、特に中国の放送には驚かされる。日中戦争で日本軍が何をしたのか、という思わず耳をふさぎたくなるような証言を、日本の老人が胸を張って堂々と話している。しかもTVで話すような単語ではない言葉を使ってる。真偽や是非の話をしようとは思わないが、情報というのは、いつも誰かの意志の力を持っているように思える。メディア・リテラシーについてもう一度考えなくては。

さて、あれから1年。再びKTM640の3タイプのマシンでモンゴルを走り始める。それは軽快でパワフルで、この国の大地にはジャストサイズだ。しかも今年は例年になく緑が濃く美しい。かつて世界帝国のメトロポリタン跡のハラホリンを中心に走るのだが、かつての世界帝国の首都は、ひっそりと草原に返っているというのに、世界中から研究者が発掘調査を始めている。そのコスモポリタン跡は未来にはどこの都市がそれに当たるのだろうか。モンゴルが世界帝国を築いたのは、侵略と略奪のモンゴル軍の圧倒的な戦力への恐怖が制圧しただけで、人の心によるものではなかったろう。そしてそれは、永遠ではない。世界はどうなるのか、この国にいると考えることが多くなる。

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